2013-01-01から1年間の記事一覧

2013-11

庭の花一枝活けて秋深し 快晴を無為に過ごしし小六月 空暮れて初冬の月のくっきりと おだやかに初冬の日ざし落ち着けり 後ろから歩く人あり落ち葉踏む

2013-10

今朝はもう羽織るもの欲しそぞろ寒 静けさや白粉の花萼ばかり いっぺんに庭をにぎはす鵯の声 十三夜うさぎの耳は下を向き

2013-9   

夫の歩に合わせて歩く良夜かな 青空にまだ純白の酔芙蓉 生かされし力の限り法師蝉 翅欠けてしばし休めり秋の蝶

2013-7  

今回も投句のみ長き夏のまだ入口と覚悟せり 梅雨明の予感今朝より空の青 風の道横たふ犬の毛の涼し いつの間に耳元の蚊のいなくなり 青田過ぐ風見ゆるごと波打てり

2013-6 

先生のご体調おもわしくなく句会は開催せず、先生宅への投句のみ お優しい先生は、上手な人も私みたいなのも平等に4句ずつ選んでくださった 緑陰や夫が作りし椅子二つ 耐へきれず照りに萎るる四葩かな 緋目高を二匹水槽大きすぎ 舗道までのそりのそりの毛虫…

◎飛魚や大海原は楽しけれ

2013-54月は欠席者が多くて休会(私以外にもお休みする方が) 5月、私は入院していたが投句だけさせてもらった 兼題の飛魚は知らない、なのに◎!最近の句の中で一番の出来のような気がする 囀りの5階に届く元気良さ リハビリの車椅子にも若葉風 紫の薔薇…

快晴や心置きなく青き踏む

軽やかに揺るるミモザや小鳥ゐて 飾るのも仕舞ふのもひとり古雛 静寂や背中合わせに雛仕舞ふ 啓蟄や虫の気持ちのよくわかり 三日月に紫の雲入彼岸

新妻の頬ふっくらや梅の花

ゆるやかに流るる風や春隣 梅便り少し心の高揚す 今は居ぬ人の机に春日射し

入院して病人となる冬の草

病室に眺む景色や日脚伸ぶ はなびらのちいさきふるへ冬薔薇 葉牡丹のすこしだけ薹立ちてきし 風花や電子辞書持て入院す 初風呂は露天湯にして銀世界 ◎商人の惰性今年も初恵比寿