2012-01-01から1年間の記事一覧

残照に水鳥の影静かなる

綺羅星の流る軌跡や空冱てり 残りゐし籠の蜜柑の甘くなり 蔦枯れていよよ寂しきブロック塀 ◎蜜柑むく香りに車内和みたり

人々の笑顔恋しき小春かな

すっくりと我は我なり石蕗の花 終わり方の石蕗も好き 籾殻の撒かれしままの日暮れかな 嵐の夜明けて狭庭の落葉かな まあいいかひとりごちして小春の日

くっきりと三日月の空やや寒し

近づいて白粉の花匂ひたる 稲筵落ち着く景と夫も言ふ 夕日背に遠き目の鹿佇めり やや寒や夕刊を読む肩すぼめ ひとまはり小さくなりぬ秋の蝶

かの戦争聞いておきたし敬老日

リズムよき虫の音一拍休みたり 今年3度も咲いた合歓 ほどほどになびく夕日のねこじゃらし 皮あつく剥く青梨の滴れり

着色をしたやうな青芝を刈る

今月もありがたくも◎をいただく 先生の講評・・・最近は芝にも着色したようなものがあって、サッカーグラウンドなど色分けしたものもあるみたいですね 破調ですが、 あれれ、と私は思いながら聞いていたので、正確には先生のおっしゃった意味がつかめなかっ…

ふれずとも手をさしのぶる蛍かな

露天湯の脛の白さや夏の渓 部屋中を緑に染めしゴーヤ棚部屋のうち緑に染めし・・・としたほうがよかったかな 小舟行くおはぐろとんぼ右左 荷を解いて海に入日の避暑の宿 遠まはり帰りは畦の草いきれ 朝の雨雫をやどす白木槿

新緑や雨にけぶるる鏡池

ひとしきり鳴くほととぎす真夜の冴え 植え終わる末広がりの千枚田

唇にあまさのこしてさくらんぼ

クローバの四つ葉見つけたこともなく 古びたる垣根にみごと薔薇咲けり 二の腕のまだ真白なる薄暑の日 川風の心地よくして薄暑かな

厳かや桂離宮の竹の秋

桂離宮はもう3年前になろうか 竹の秋、という兼題だったので桂離宮を思い出したのだった 花屑を隔つ籬のたよりなさ 現在、太陽光発電と外壁塗装の工事中ですっぽり覆われたシートの下に、いつのまにか白山吹が咲いて、桜草もごった返しに咲いている メジロ …

ほほづえをつきて見上ぐる春の空

老木の枝張りひろげ梅真白新しい携帯で撮った道明寺天満宮の梅零れ種から裏庭のプランターで健気に咲く桜草 水紋のゆらりゆらりと水草生ふ菜の花や酒蔵の屋根光りをり ”novchanのちょっとおでかけ”より拝借 とてもいいお写真、もう少し上手に表現できたらい…

大路より小路に入りてある余寒

フラメンコ余韻の夜空浅き春 ダンサーのはげしき瞳春の燭 下萌や混声合唱団高らかに 下萌の土の湿りや傘を干す この国に帰りてうまし浅蜊汁 *スペイン・ポルトガルの写真を少し載せました。 右側にある momosuke2sei's fotolife (写真のあるところ)をクリ…

初戎賽銭受けの広きこと

◎はいただいたのだけれど(もちろん一つだけ)とてもうれしいのだけれど、、、 ソプラノの演歌またよし新年会 一重丸も一つしかなくて、、、 葉牡丹の水玉がきれいだった でも、うまく表現できなくて、、、 水玉がレンズのように見える、というのは大発見、…