2015-01-01から1年間の記事一覧

◎裾濡るる覚悟して入る花野かな

水尾の里一面莒蒿藤袴 小鳥くる朝の大気を揺るがせり 大き目をてっぺんによそふ栗ご飯

吾亦紅有るか無きかの存在感

彼岸花白一輪の狭き庭 鉦叩今宵は妙にせはしなく

極楽の余風くる祇園会に

背の順に子らは畔行く青田風 甘樫の丘にのぼれば日雷

◎新茶淹れしばし待つ間のゆとりかな

5月は一つの特選だけ その分、お花はいっぱいにしときましょう

◎茄子漬けや一人静けき真っ昼間

元の句は、漬茄子や。 投句だけで句会には出席していないので、先生の添削の意味は聞いていない。 むしろ、漬茄子(つけなすび)と読んでもらいたい、と内心。 ◎寺の鐘ふいに聞こえし端居かな ◎肩までの髪六月の風に揺れ 大き目のサングラスして別人に なん…

靴底に花屑つけて帰りたる

花びらのもんじとなして池静か

仰ぎ見て我も揺蕩ふ花ミモザ

松の実句会 3月 帰る鳥少し太って羽繕ひ 乳牛の鼻息荒らし草青む

◎逆光に春立つ光はじけをり

松の実句会2月流れゆく雲の速さや枯野原 二上の鞍より春の曙に 雪吊りや外湯めぐりの下駄の音

雛の目の透きとほりたり奈良人形

松の実句会 奈良吟行(1月21日) 一刀彫鑿あとすっぱり寒の内 ならまちに産婆の看板春近し

木枯らしやいろいろの音まざりける

松の実句会 12月 目薬の最後の一滴冬温し

◎甲板に昼の虫をりエーゲ海

松の実句会 11月 霧はれて運河にわたるオーソレミオ 翅欠けてしばし休めり秋の蝶 石蕗の花母逝きし日の空の青