石蕗や母逝きし日の蒼い空

平成元年10月23日、本当をいうとどんなお天気だったかはさだかではない
翌年の同じ日、私が初めてゴルフ場にデビューした日がよいお天気だったのは覚えている

石蕗は私の大好きな花のひとつ
だんだん冷えていく空気の中で、凛と背筋を伸ばして咲いている
したいこと、好きなことをあらわに口にしなかった母が歯がゆかった
決して石蕗的ではない、むしろ、例えるなら桃の花のような母だった(あえて)

木犀の香して朝日に顔洗ふ
窓開けて木犀の香り取り込めり

朝ごとに色深み行く花畑


どっぷりと首まで湯舟夜長かな