この家の一年見ていた古暦

懐かしの平城旧跡
まだ今みたいに整備もされていない40年くらいも前
真夜中に赤いパブリカはここで溝に落ちてしまった
前進もバックもだめ
なぜか、ショベルカーだったか、トラクターだったか、人がいた
その人に助けてもらって脱出
どうして、そのころ、そんな時間に、その人物がいたのか、今でも不思議

今はちゃんと中まで車のはいれる道路があり、ちゃんとした駐車場もある
朱雀門も線路の向こうに復元されている

部活中の高校生もここまで走ってきたのだろう、にぎやかに休んでいた
そういえば、この近くの、今は国道のバイパスができているところまで
高校生の頃、毎日、走っていた
もうすぐ、ここに大きな道路ができるらしい、と聞いていた

あちらから、こちらから、犬を連れた人が散歩にきていた

自転車にいっぱい荷物を積んで旅行しているらしい人

後ろから”こんにちわ”と声をかけたら、びっくりして振り向いた顔はひげずら

サックスの練習をしている人

自転車に乗ってきてなにやら準備体操、帰りがけにそこを通ったら、声楽かな
両手を後ろの腰に当てて声を出しているようだった

ああ、こんな何もない、広々としたところがいい
お天気も最高
サギだろうね、でも、かなり大きい
黒い鳥は何?

かなり近づいても大丈夫みたいだったけど、やはり飛んでいった

お墓参りの途中、ふいと立ち寄った平城旧跡
あと一月もすれば山焼きの若草山が冬の日差しを浴びて眠っていた